たなろぐ

安く旅行するのが趣味。

自然とふれあえる。パトリック・ブランの新山口駅。

  私は香川県に住んでいます。香川県は田舎です。よく田舎には自然がいっぱい。田舎に住んでいる人は自然とふれあっている。といった声をインターネットやテレビで見かけますが、田舎に住む殆どの人にとって自然は身近なものではありません。

 だって、都会と同じ様に大多数の人がオフィスや工場で仕事をしているからです。むしろ会社と家の往復に車を使っている分、都会の人より自然から遠い環境にいるかもしれません。

 そんなわけで、やはり田舎に住んでいても自然は遠い存在です。でも気軽に自然とふれあえる場所はないのかな〜?と思っていたら旅行で出かけた山口県でぴったりな場所を見つけました!今回はそれについて書いてみます。

 その場所は山口県新山口駅にあります。新山口駅は新幹線と在来線が停車する駅です。この駅の改札外に広がる「新山口駅南北自由通路」がとってもイイんです!まずは写真を見て下さい。自由通路の片側の壁が緑化されてるんです!モリモリと力強く植物がはえてます。のっぺりとした壁面緑化ではなくて立体的なところがまたイイ!

 この壁面緑化(垂直庭園とも言われています。)を設計したのはパトリック・ブランという人物。なんと!金沢21世紀美術館にも彼が設計した壁面緑化があります。規模は新山口駅の方が大きくて見応えがあります。

 駅で気軽に自然とふれあえるなんて。普段利用する駅がこんな駅だったら最高ですよね。仕事で疲れて帰る時、ここを通れば少しだけ疲れがとれそうな気がします。いいなぁこの場所。車通勤でも駅の近くに住んでみたくなります。それくらい魅力的。

 反対側は半分は壁面緑化され、もう半分はベンチになっています。私が訪ねた日もベンチでくつろいでいる人がいました。こういうの、イイですよね〜。カフェのように利用できそうです。

 ベンチの足下を照らす照明は暖かな電球色。駅を使う人をほっとさせてくれます。

 通路にはこんなスペースも。まるで山深い場所から一部を切り取ってきたかのようです。ホント、綺麗で癒されます。それにしても贅沢なスペースの使い方ですよね。

 他には大型ビジョン、Yamaguchi City Visionが設置されています。大画面に映し出されているのはパトリック・ブラン本人です。映像を見ればこの場所のコンセプトが分かる造りになっています。アート作品ともいえそうです。

 大都市以外の駅でここまで整備している例は珍しいです。地方都市の駅としては別格の豪華さかと。山口県民の誇りといっても過言ではない駅ですね。スゴイ!

  パトリック・ブランの新山口駅。どうだったでしょうか?こんなにも気軽に美しい自然とふれあえる場所があるんです。こういう場所がもっと日本各地にできたらいいですよね。ストレスも減ると思うんですが。

 駅そのものが観光地です。山口県に遊びに行く際は是非、訪れてみて下さい。

別府(大分県)のレコード屋ReNTReC.(レントレック)はサイコ〜!

 年末は大分県別府(べっぷ)に行ってました。別府といえば温泉が有名ですが、ぶらぶら歩いて見つけたレコード屋がとても良かったので紹介してみます。レコード屋はReNTReC.(レントレック)といってJR別府駅から歩いてすぐの北高架商店街の中にあります。

 冒頭の写真は北高架商店街の入口を写したものです。とても味のある入口です。同じ様な構造で2k540(ニーケーゴーヨンマル・東京都秋葉原駅近く。)という商業施設がありますが、それに負けないくらいイイ雰囲気です。 地方都市にもこんな場所ってあるんだな〜と嬉しくなりました。

 雰囲気が良い入口を通り過ぎて、暫く歩くとすぐにお店は見つかりました。ReNTReC.はレコードが主体のお店。オーナーはとても気さくな人で、レコードについて質問すれば何でも丁寧に答えてくれます。

 私はレコード屋にいくとたいてい自分の好みのレコードがあるか尋ねることにしています。こちらのお店でも「メロウなレコードを紹介してほしい。」とリクエストすると、いくつかレコードを出してくれました。

  オーナーの説明に耳を傾けながら、ゆったりとした雰囲気の中でレコードを試聴させて貰えます。この時間がとても心地よくて、音楽を買う楽しみを感じさせてくれました。

  レコード屋で売られているレコードにはたいてい簡単なレビュー(紹介文)がついています。これによってレコードの大まかな内容を知れるので助かる反面、素人には内容が難しいことが多いです。ですが、こちらのお店のオーナーは素人にも分かり易く説明してくれます。

 オーナーの説明と試聴を参考にMoonlit Desert/KennyDrew、Seven Standards & A Blues/Ernie Henryのレコードを購入しました。この記事を書いている最中も聴いていますが思っていた通りのレコードでした。レコードを聴く度にオーナーから聞いた説明や別府旅行の想い出が蘇ってきたり。ちょっと大げさですがこういう買い物ってすごく良いと思います。

 これこそオンラインには真似出来ない対面販売の良さかなと。レコード・コンシェルジュと言ってもいいくらい。勿論、全てのレコード屋で同じ経験ができるとは限りませんが、ReNTReC.では間違いなく心地良い時間が過ごせます。レコードに少し興味があるけど、何も分からない、レコード屋は入りにくいと悩んでいる人は行ってみたらいいと思います。

 北高架商店街の通路はこんな感じです。訪ねた時期は年末ですがクリスマスツリーが飾られていました。それにしてもオシャレな空間です。ReNTReC.以外のお店にも寄ってみたかったんですが、帰りの飛行機の時間が迫っていたので寄れず。香川県から遠いですがいつかまた行ってみたいと思わせてくれる場所でした。

 ReNTReC.の営業時間は昼から夜までみたいです。曖昧に書いたのはお店のHPに詳しい営業時間の説明が無かったからです。土日は営業しているとは思いますが微妙な日時の場合は電話(電話:0977-76-5584)してから行った方が良さそうです。

 ちなみに私が訪ねたのは2017年12月31日です。まさか営業しているとは思わず、ダメもとで行ってみたら営業していたという具合です。今思えばタイミング良かったです。

 東京の人は愛媛県から別府にフェリーが出てるので羽田空港松山空港→フェリーで別府→大分空港→羽田空港。みたいな旅行ルートも面白そうです。 

【ReNTReC.】
電話:0977-76-5584
FacebookReNTReC./Facebook
ブログ:http://rentrecoita.junglekouen.com/
地図:JR別府駅から歩いてすぐです。

セブンティーズ・ドリーム。足摺海底館(高知県)でかつての日本に想いをはせる。

 セブンティーズ・ドリーム。突然ですが、1970年代に皆さんはどういったイメージを持っていますか?試しにインターネットで1970年代について調べてみると高度経済成長期、オイルショックを経て日本が安定成長期に入った年代だと書かれていました。

 どうやら1970年代は日本人が物質的に満たされ夢や楽しみを求めた時代といえそうです。今回はそういう時代に作られた娯楽施設・足摺海底館(あしずりかいていかん)を紹介します。

 足摺海底館は海中にたてられた海中展望台で海に入ることなく海中の魚を見られる施設です。施設は高知県西部の足摺岬(あしずりみさき)近くにあります。建設されたのは1971年。高度経済成長期を象徴するいざなぎ景気が1965年から1970年までなので好景気の中で企画、竣工しました。

 足摺海底館を最初にどこで知ったのか忘れましたが、一目見てその形やコンセプトに惹かれたことは覚えています。展望台の形が近未来的だと思いませんか?あまり見かけない形なので余計、強烈に写りました。

 ハワイや沖縄でもない場所に海中展望台をたてて、そこから海中を眺めるというコンセプトも今では考えられないですよね。海が見たいのならLCCで海外に行ってシュノーケリングすればいいじゃんという話になりますから。

 でも今より娯楽が少なく、海外旅行も珍しかった当時は足摺海底館が最先端の娯楽だったのでしょう。前置きが長くなりましたが1970年代の夢に溢れた足摺海底館をレポートします!

 足摺海底館に行く前にまずはレスト竜串(たつくし)へ!ここは駐車場も広くて駐めやすいです。レスト竜串ではご飯も食べられるのでここで昼食をとるのがオススメですね。

 高知県といえばカツオのタタキです!ジョン万タタキ丼があったので注文しました。

  これがジョン万タタキ丼です。味噌だれ風味のソースとカツオのタタキのハーモニーが絶妙。美味しいので是非、食べてみて下さい。

 店内からの景色もとても良い感じ。田舎の海辺という感じの景色ですが、こういう景色って探してもなかなか見つけられないんですよね。外の景色に惹かれてちょっと外に出てみましょう、、、

 こんな景色が広がっています。綺麗ですよね。ほっとさせられる景色です。

 食事を終えたらいよいよ足摺海底館へと向かいます。足摺海底館はレスト竜串から歩いてすぐです。ここからは足摺海底館内も含めてトイレが無いのでレスト竜串で済ませておいて下さい。

 足摺海底館周辺は足摺宇和海国立公園(あしずりうわかい)に指定されているので他では見られない景色を見られます。特に、写真の様に細かな穴が空いている岩が有名です。奇石(きせき)とも呼ばれています。

 そして弘法大師が立ち寄ったことを伝える石碑も。四国の自然と偉人との結びつきの強さはこんなところにも表れています。

 奇石を楽しんだ後、暫く歩くと足摺海底館の入口が見えてきます。海中展望台を間近で見るとほんとに変わった建物だと分かります。この魅力、伝わるでしょうか?外側もじっくり楽しんだ後は受付を通って海底へと向かいましょう!

 海底へと続く螺旋階段です。エメラルドグリーンの光が見えています。この瞬間が一番、ワクワクするかも。

 螺旋階段を降りるとそこはエメラルドグリーンの世界が広がっています。小さな丸窓から海中を見られるんですが、その前に腰掛けられるイスが用意されているのも嬉しいポイントです。

 ここは癒されますよ〜。水族館に行けば綺麗な魚や珍しい魚、ひいてはイルカやアシカまでも見られますが自然の海は見られませんからね。海の中はこんなにも綺麗な光りで満ち溢れていたのか〜ときっと驚くはず。

 もちろん魚も見られます。小窓の外側(海中側)にはコケ?が生えているのでそれを食べにくる魚が見られます。ハワイの海のように透き通ってはいませんが、美しい日本の海です。これはこれで充分綺麗。

 海中展望台を楽しんだ後は再び地上へと向かいます。展望台の出口に展示パネルが掲げられていました。パネルには日本各地の海中展望台が紹介されています。建てられた年代を見ると1つを除いて60年代末から70年代初頭でした。海中展望台はこの時期に流行した施設だったみたいです。時代を象徴する施設ですね。

 足摺海底館。とても夢のある施設でした。でも、ここも老朽化や入場者の減少に伴っていずれ閉鎖されてしまうかもしれません。

 実際、高知県のNo.1観光地ともいうべき桂浜(かつらは)にある「とさいぬパーク」は2017年に経営難のため閉鎖されてしまいました。私も行ったことがあって、お土産を買ったり休憩するのにもってこいの施設だっただけに残念でした。

 日本の絶頂期だからこそできた足摺海底館。今から作ろうと思っても作れない足摺海底館。70年代の夢が詰まったこの場所に行きたい!と思った人は今すぐにでも行ってみて下さい。きっと楽しめると思います。

【足摺海底館までのアクセス】

*足摺海底館は高知県西部の土佐清水市にあります。JR高知駅高知空港からかなり遠いです。日帰りではなくどこかに一泊して観光するという感じになると思います。足摺海底館の住所は次の通りです。住所:高知県土佐清水市三崎4124‐1 電話:0880-85-0201

【レスト竜串】

*足摺海底館に行くのならレスト竜串を目指して下さい。ここに車を駐めて、歩いて足摺海底館へと向かいます。

【足摺海底館】

【営業時間・料金について】

*HPに入場料金割引クーポン在り。画面の提示でもOKみたいです。

www.a-sea.net

昭和の雰囲気漂うJR松山駅でカレーを食べてきた。【カレーショップ・デリー】

 平成も終わりを告げようとしている今日この頃。平成はともかく昭和を感じさせる場所は年々少なくなってきました。例えば駅の改札。今ではどの駅にも自動改札機が導入されSuicaで通過するのが普通ですよね。でも昭和時代は当然、改札で駅員さんが切符を受け渡していました。有人改札ってやつですね。写真はJR松山駅(愛媛県)です。

 もちろんローカル私鉄で今でも有人改札を実施している駅はあります。しかし県庁所在地にある様な乗降客が多い駅で有人改札を実施するところは少なく、今では数える程になってしまいました。長らく有人改札だった金沢駅(石川県)も自動改札導入済みですし、隣県の福井駅でも2018年中に導入予定とのことです。

 自動改札が殆どの今だからこそ、有人改札は懐かしくていいですよね。JR松山駅は今でも有人改札です。大勢の人が行き交う駅での有人改札風景は昭和の雰囲気を思い出させてくれます。外観も駅ビルじゃなくて平屋です。昔はみんなこうだったんですよね。

 昭和な雰囲気が漂うJR松山駅を楽しんだ後は、カレーを食べに行きましょう。お店の名前は「カレーショップ・デリー」です。ここのカレーがとても美味しいんです。改札を出て、左に歩いてすぐの場所にお店があります。赤と黄色のカラーリングが特徴的で食欲をそそられます。

 カレーショップ・デリーのカレーの特徴はなんといっても野菜の大きさ。写真でもはっきり分かる位、大きなニンジンが入っています。このニンジン、一見食べにくそうに見えますがじっくりと煮込んであるので柔らかくて食べやすいです。写真を見ていたら、また食べたくなってきました。

 肉も野菜も充分に食べられるところが気に入ってます。スーパーなんかだと野菜も安く無いですからね。あとはお水がワイングラスで提供されるところも面白いです。こういうのチェーン店では見られませんよね。

 カレーを食べ終えて外に出てみると日が暮れかかっていました。駅前は小規模なビルばかりでごちゃごちゃしています。でも、どことなく懐かしい気分にさせてくれます。

 駅前が再開発されて大きなビルやマンションが建てられる中、今でもこういった駅前が残っているのは珍しいと思います。小さい駅で駅前の賑わいが無くなったところでは、だだっ広い広場や駐車場になっていることもありますよね。

 こんな感じで昭和な雰囲気、賑わいを感じられるJR松山駅は貴重です。繰り返し行きたい駅ですね。10年後にも残っていてほしいです。

 この記事を読んで興味を持った人はJR松山駅だけでなく、伊予鉄(JR松山駅からすぐに乗換できます。)に乗って道後温泉(どうごおんせん)まで行ってみるのがオススメです。懐かしさを感じに松山(愛媛県)に来てみて下さい。

【カレーショップ・デリー】
営業時間:11時〜21時。無休。
電話:089-945-9852
場所:JR松山駅を出て左手に歩いてすぐ。伊予鉄松山市駅と間違わないで下さい。伊予鉄松山市駅は街の中心部にある駅です。JR松山駅から歩いてすぐの伊予鉄松山駅前駅」から中心部に出られます。

2017年に買った雑誌。POPEYE、BRUTUS、SAVVY、TRANSIT などなど。

 2017年ももうすぐ終わりです。みなさんはどんな1年でしたか?私はここ10年で最も忙しい年になりました。国内の色々な場所へ出かけたり、5年ぶりに韓国へ友人を訪ねに行ったり。その他、用事が色々ありました。いや〜大変な年でした。

 世のブログをながめていると、どのブログでも2017年のまとめをしていますね。例えば2017年に買って良かったモノの紹介など。自分もそういう記事を書いてみたいな〜と思って書いたのが今回の記事です。私が選んだまとめのテーマは「2017年に買った雑誌」です。

 私は大の雑誌好き。特に旅行や街歩きをまとめた情報誌やタウン誌が大好きです。ウェブが充実した今でもウェブと雑誌の情報には大きな格差があって、雑誌の方が質は高いんです。はまだまだですね、ウェブは。

 てなわけで、そんな雑誌好きの私が2017年に買った雑誌を紹介します。お金がないのでどれも厳選して買ったものばかり。旅行や雑誌に興味が無い人に読んで貰えたらいいなって思ってます。

 まずは定番のSAVVY(サヴィ)から。SAVVYは大阪の「京阪神エルマガジン社」が発行する雑誌です。この雑誌のターゲットは女性ですが、特集によっては男性でも充分に楽しめるものがあります。

 例えば7月号の特集「京阪神から行く日帰り電車旅」では美しい電車の写真、電車を降りてから行きたいお店、お得な切符まで、電車の旅の魅力を余すことなく紹介しています。特に写真のクオリティは鉄道専門誌以上。男性でも楽しめます。

 続いて9月号は「四国お遍路旅」特集です!今まで四国の街歩きの特集は見かけましたがお遍路に的を絞った特集は初めてだと思います。お遍路をオシャレな切り口で楽しめる特集です。こんな特集ができるのはこの雑誌くらいなもの。

 写真も良くて1ページ丸々写真のページもあります。この雑誌から四国に興味を持ってみるのもイイかもしれません。

 12月号の特集は「奈良」。SAVVYは京都、大阪、兵庫の特集が殆どですが、たまに奈良も特集されます。京阪神に比べると大きな街が無いので奈良はネタ探しが大変な地域です。ただ、そうはいっても良質なお店は沢山あるんですよね。

 12月号は奈良のいいお店に行きたいけれど、見つけられないという問題を解決してくれます。奈良に遊びに行くのならガイドブックを買うよりもこの雑誌を買いましょう。

 次はみんな大好きPOPEYE(ポパイ)。マガジンハウスから出版されています。充実した特集内容、掲載される広告主のレベルから考えると情報系雑誌のトップブランドではないでしょうか。エルメスにルイヴィトンにディオール。これ以外の雑誌では滅多に見かけません。一流ブランドとタイアップした謎のファッション記事も見どころです。

 そんなPOPEYEですが今年は3冊、購入しました。まずは3月号。特集は「20歳(ハタチ)のとき、何をしていたか?」です。私は既に30歳をこえていますがタイトルに惹かれました。中身はアーティスト、文化人、スポーツ選手が20代のころを振り返るという内容になっています。

 印象的だったのは蛭子能収さんの記事。蛭子さんは唯一無二のキャラクターで人気の芸能人です。一見、順風満帆そうに見える彼にも、そこに至るまでに様々な苦労や試行錯誤があったことが分かりました。他の人の記事も面白いです。

 次に買ったのが7月号。特集は「お邪魔します、京都」です。このタイトルが面白い。私には「関東人が京都に行きますので、関西人のみなさんお邪魔します。」という意味ではなくて「関西の出版社さん、お邪魔します。」という意味に思えてきます。控えめな挑戦状みたいな。そんな感じです。

 中身についてですが、「関東人の目を通してみた京都」に触れられます。雑誌の冒頭に松浦弥太郎(東京都出身。「暮しの手帖」前編集長)のエッセイが掲載されているところとか如何にも東京ぽいです。文章がとても洗練されているからでしょうか。

 読んでみると身近な京都がこんなにも格好いい場所だったとは!と驚きました。さすがPOPEYEですね。飲食店だけでなく雑貨屋や服屋なども丁寧に紹介されています。雑誌の京都特集に飽きた人はこの雑誌を読んでみるといいです。

 最後は9月号です。特集は「君の街から、本屋が消えたら大変だ!」です。20代前半まで東京へ遊びに行く目的は「本屋めぐり」でした。読書好きだからという訳ではなく、雑誌のバックナンバーや面白い本を見つけるためです。神保町とかすごく憧れて、東京に行くたびに通ったのを覚えています。懐かしいですね。

 特集では様々な本屋が紹介されています。次に東京へ行った時、行きたい本屋を見つけました。やっぱり行きたくなる本屋の情報を見つけるならネットよりも雑誌ですね。綺麗にまとまってあるので探しやすいんです。

 東京の本屋以外にも金沢(石川県)や髙松(香川県)、尾道(広島県)の本屋も紹介されています。この特集を読んで東京以外の本屋へ出かける人も多そう。

  その次は雑誌TRANSIT(トランジット)です。TRANSITを知らない人のために少し説明するとTRANSITは美しい写真と1つの国や都市を深く掘り下げて書かれた文章を楽しめる雑誌です。

 TRANSITが出版されるのは3ヶ月に1度。1年につき4冊出版されます。毎号、1つの国に絞って特集が組まれます。私が購入した2017年夏号では「カリフォルニア・もう一つのアメリカ」特集でした。

 中身は他の雑誌では見かけないディープな内容で溢れています。例えばカリフォルニアの成り立ちから、カリフォルニアにあるモーテルの話、大麻、もしカリフォルニアという国があったら?という記事、、、等など。カリフォルニアを深く知れる記事ばかり。この号を読むだけでカリフォルニア通になれるでしょう。
 はじめてTRANSITを読む人はこんなオシャレで勉強になる雑誌があったなんて!スゴイ!と思うはず。専門書と雑誌のハイブリットとでもいうべき雑誌かもしれませんね。その高い価値を裏付けるようにAmazonではバックナンバー(中古)も大きな値崩れをおこすことなく取引されています。紙質も良くてコレクターズアイテムとして購入する人も多いです。

 雑誌はもう終わり。という人に読んで貰いたい雑誌でもあります。

 まだまだ続きます。BRUTUS(ブルータス)はやっぱり外せませんよね。面白い特集に定評があるBRUTUSを毎号欠かさずにチェックしている人、私以外にも多いんじゃないでしょうか?早速、紹介してみます。

 まずは写真手前のNo.860「日本一の「手みやげ」はこれだ!」です。この特集、何度目だ!と言いたくなるほど続くシリーズの最新版です。呆れつつも、やっぱり買ってしまいました。

 この特集の魅力は誰かに贈りたくなるような手みやげを見つけられること。手みやげはカテゴリ分けされて掲載されているのでとても探しやすいです。カテゴリも面白くて、バターサンド、魚卵瓶(イクラの瓶詰め等)、甘酒など面白いものばかりです。お菓子以外の手みやげってこんなにあったのかぁ〜と思うはず。

 写真も凝っていて手みやげの図鑑を見ているような感覚で楽しめます。こういうのはBRUTUSにしか出来ないと思います。

 写真奥にあるのがNo.842「新しいティーカルチャー。」です。コーヒー全盛の昨今、あえて紅茶を特集した貴重な1冊です。

 特集内容ですが、気軽に飲める紅茶のティーバッグ (Tea bag)が紹介されています。紅茶専門店ではなくティーバッグなところが新しいです。日本をはじめ世界各国の紅茶のティーバッグが網羅されているのでこの雑誌を読んだらきっとどれか欲しくなるはず。

 ティーバッグだから気軽にお店や通販で買えるところがいいですよね。デザインも良いのでそれを楽しむのもアリです。紅茶を飲む人なら買って損は無い雑誌。

 今年は何故かお茶に関する特集も多かったです。偶然にもHanakoとSAVVYでもお茶特集をやってました。コーヒーよりもお茶派(紅茶派)の私としては嬉しい限り。

 鮮やかな緑の表紙が特徴的なSAVVYでは本格的にお茶を楽しめるお店がたくさん紹介されています。京都はともかく大阪、兵庫、奈良のお店まで紹介されていて、改めてこの雑誌の高い取材力に驚かされます。東京に比べてお店の数が少ないが故に関西中を取材せざるを得ないという事情もあるのでしょうが、フットワークの軽さは東京の雑誌には真似できない所だと思います。

 それに対してHanakoはお茶の最新トレンドを追う感じに仕上がっています。表紙もお茶だけでなくお菓子が写っています。中身は東京で流行っているお茶のお店が目白押しです。Hanakoはお茶を浅く広く扱っている感じ。例えばアフタヌーンティー特集では中国、フランス、オーストリア、日本、それぞれをテーマにしたお店を幅広く紹介しています。多種多様なお店が密集する東京ならではの特集で、アフタヌーンティーといっても国ごとに色々な形があるのだと気づかされました。

 お茶カルチャーを掘り下げるSAVVY、最新トレンドを広く知れるHanako。両誌は方向性が違うので共通点は無いように思えますが、共通して紹介されていたお店がありました。そのお店は京都にある紅茶のお店、THE THREE BEARS(ザ・スリーベアーズ)です。

 両誌に紹介されたお店なのでさぞかし素晴らしいお店なのでしょう。こんなことってあるんですね。でも出来れば発売が後のHanakoには別のお店を紹介して欲しかったなと。 

 まだまだ続きます。まとめて3つをご紹介。1冊目はMeetsRegional(京阪神エルマガジン社)2月号。「関西から日帰りで行く、温泉天国。」です。MeetsRegionalはSAVVYの兄弟誌ともいえる雑誌です。いつもは飲食店の紹介が殆どですが温泉特集だったので購入しました。

 関西の温泉といえば有馬温泉(兵庫県)、城崎温泉(兵庫県)、白浜温泉(和歌山)が有名ですが、この特集では有名温泉以外の温泉にまでスポットが当てられています。紹介されている温泉の多くは地元の人しか知らないようなものばかり。こんなところに温泉ってあったんだ!と思ってしましました。関西の温泉を深く知りたい人にはぴったりな雑誌です。

 ちなみにこういうトコなんですよね。雑誌の良さって。グーグルマップで温泉と検索すれば「温泉」と名のつく施設はすぐに見つかりますが、数が多すぎたり、温泉ではないものまで表示されて分かりにくいことがありますよね。それが雑誌なら有名じゃないけれどオススメの温泉をすぐに見つけられます。ホントにこういう所はまだまだ雑誌の方が上だなって思います。

 2冊目はBRUTUS(ブルータス)、No.851「台湾で見る、買う、食べる、101のこと。」です。ブルータスの「101のこと。」特集は大好きなので購入。過去にNY、LONDONが特集されました。

 要は台湾のガイドブックなんですがブルータスが編集すると何故にこれほどオシャレに、そしてその国に行きたくなるガイドブックができあがるのでしょうか?台湾の理髪店が紹介されているのも面白い。台湾観光の永久保存版として使える内容になっています。買う価値在り!次は韓国や中国を特集してほしい。

 3冊目は一個人(いっこじん)8月号、「ちょっと不思議な日本の「祭り」大百科」です。一個人はシニア向けの雑誌です。特集が面白かったので購入。中身は日本各地の奇祭がたくさん紹介されています。どれもこれも面白いお祭りばかりで、実際に行ってみたくなったお祭りもありました。

 この雑誌も「雑誌っていいなぁ。」と思わせてくれました。奇祭って自分から積極的に調べないじゃないですか?もしウェブで調べてもフォーマット(紹介のされ方)はバラバラだし、分かりにくいですよね。でも雑誌なら地方やテーマごとに整理してあって、しかも面白くまとめてあるのでちょっと読んでみようかとなっちゃうんですよね。 

 2017年に買った雑誌のまとめは以上になります。まとめてみてやっぱり雑誌って最高だなって思いました。色んな情報が詰め込まれた雑誌をペラペラめくってみて、こんなお店があるんだ〜行きたいなぁと思う幸せ。この他にも雑誌の楽しみ方はたくさんあります。

 2018年はどんな雑誌に出会えるかのか楽しみです。みなさんも雑誌を楽しみましょう〜!