たなろぐ

安く旅行するのが趣味。

会社に疲れ、休職して辞める人。最後まで勤め上げる人。それを見送る自分。

f:id:nakazima:20210808011424j:plain  今年も勤め人の短い夏休みがきた。夏休みに入る平日の最終日、同僚が2人会社を去った。1人は20代前半の若者、もう1人は60代のベテランだった。

 

 うちの会社では、年度末でもないのに同日に2人、会社を辞めるのは珍しい。辞める理由も正反対だったので印象に強く残った。若者の方は東京の本社から私が住む田舎の工場に赴任したが数ヶ月で体調を崩し休職。最後は人知れず作業着を返して去っていった。もう一方のベテランは定年、再雇用期間満了を経ての退職で最後は大勢の人に見送られながら会社を去っていった。

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 30代も後半に差し掛かるともう自分はもう若者では無いと思う人が少なくないと思う。私も会社を去っていく人を見送る側になったことで、それを強く感じる様になった。同時にそういう感情は不安に繋がった。

 

 ベテランを見送る時は、果たして自分も同じ様に勤めあげられるだろうかという不安。若者を見送る時は、やる気に満ち溢れてエネルギッシュな若者であっても去らざるを得ない会社に自分は勤めているという不安。

 

 特に若者が疲れ果てて辞めていくのを見るのはストレスだ。横柄かもしれないが、仕事を教えたり気を使って声をかけてきたのにと考えてしまう。「こんな会社ダメだから辞めます」と辞めていかれる方がまだマシだ。

 

 それぞれの人生があるから仕方がないと割り切れない。世の中には離職率が低くて人が辞めないから、リクナビネクストにもハローワークにもほぼ求人が掲載されない会社があるらしい。そういう会社を中から一度見てみたい。給与の高さや、会社のブランド以外にも人をつなぎとめる何かを知りたい。

 

 そんな夏。

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