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香川県立美術館:特別展「イサム・ノグチ 彫刻から身体・庭へ」を見に行ってきました。

 香川県は「うどん」が有名なだけではありません。「アート」も香川県を象徴するものの1つです。最近では3年に1度開催される「瀬戸内国際芸術祭」が有名ですが、この祭典がスタートする以前から香川県は「アート」と深く関わってきました。

 その歴史の中でも特に香川県にアトリエを構えた芸術家で日系アメリカ人の「イサム・ノグチ」は有名です。インテリア好きならこの名前を聞いたことがあるかもしれません。

 私も香川県に住むようになるまで、その程度の知識しかなかったんですが香川県にある「イサム・ノグチ庭園美術館」や北海道の「ブラック・スライド・マントラ」を訪れるうちに彼に興味を持つようになりました。

 そんな中、香川県立美術館で特別展「イサム・ノグチ」が開催されているのを見つけ、興味もあったので見に行ってきました。訪れた日は5月18日金曜、「国際博物館の日」です。この日なら特別展、常設展がなんと無料で見られます!実はこの日を狙ってました。

 写真には写っていませんが、奥の大きな建物の裏に香川県立美術館はあります。美術館は髙松都心にあるので駐車場がないと思って、歩いてすぐの香川県玉藻町(たまもちょう)駐車場に駐車したんですが、実際には美術館に駐車場はありました。値段も同じです。

 値段が同じなら美術館に駐めればよかった、、、。これから美術館に行く人のために駐車場の位置を書いておきます。どちらも25分あたり200円です。玉藻町駐車場は深夜など料金が異なります。

香川県玉藻町(たまもちょう)駐車場】

香川県立美術館・駐車場・入口】 

 

 私が駐めた玉藻町駐車場からはこんな景色も見られます。髙松港と岡山県宇野港とを結ぶフェリーの看板です。瀬戸大橋が開通するまで飛行機を除くとフェリーが岡山・香川間の交通手段でした。

 今も高松港宇野港を結ぶフェリーは廃止されていません。あえて髙松・岡山間をフェリーで移動するのもオススメです。四国らしい旅になると思います。高速道路やJRの料金と比べるとフェリーの料金は若干安かったはずです。

 物流の面からみると、トレーラーなど車両の幅が大きて全長が長く、重量物を乗せている場合、フェリーは特別な手続が不要で安く運べると聞いた事があります。実際のところはどうなんでしょうか。どちらにしても、いつまでも残っていてほしいです。

 フェリーの看板を後にして美術館へ歩くと立派な入口が見えてきます。県立美術館の入口が橋になっているところは珍しいんじゃないでしょうか?その理由は立地にあります。香川県立美術館は高松城跡(玉藻(たまも)公園)に隣接して建てられているんです。多分ですが、橋が架けられている場所はかつての堀だったのでしょう。

 堀の石垣も綺麗に再現されています。こうしてみると各都道府県の県立美術館を見比べてみるとすごく面白そうです。また1つ旅のネタが見つかったような。

  美術館入り口にはこんな張り紙が貼られていました。1万人突破。香川県民のイサム・ノグチに対する関心の高さがうかがえます。

 そして、いよいよ展覧会へと向かいます。この展示物は写真撮影が可能でした。展覧会の感想ですが、様々な作品を通してイサム・ノグチの若い頃から最晩年に至るまでの人生に触れることができました。まるでドキュメンタリーを見ている様でした。

 印象的だったのは作風の変化です。私は今まで「庭園美術館」にある抽象的な岩の彫刻や、「ブラック・スライド・マントラ」の様なものこそが、イサム・ノグチだと考えていて、若い頃からそういうものを制作してきたと思い込んでいました。しかし、そうではなく、人の顔の彫刻を作るという具体的な行為が、彼の制作のはじまりだったんです。

 イサム・ノグチは長い間、試行錯誤を繰り返していたわけですね。このことで彼を身近に感じる様になりました。なぜって誰にとっても人生は試行錯誤の連続で、偉人であっても例外ではないと思ったからです。

 あとは北海道にある「ブラック・スライド・マントラ」が雪に映えるように黒い石で作られたということを知ることができました。逆に夏場は触れないくらい暑くなりますが。

 一方で物足りなかったのは香川県イサム・ノグチの結びつきです。この展覧会は大分県立美術館、香川県立美術館、東京オペラシティの3会場で開催されます。香川県立美術館独自の展覧会ではありません。

 やはり香川県で開催するのであれば1つの切り口、視点として大きく取り扱って欲しかったです。もちろん香川県に関する展示はありましたが十分ではありませんでした。その点が唯一、残念でした。

 ちなみに香川県立美術館は冒頭にも書きましたが高松城跡に面しています。この立地を活かして、香川県立美術館の窓から高松城跡(玉藻(たまも)公園)が見渡せるようになっています。景色を眺めるのに入場料は要らないので、それを見るために立ち寄ってみるのもオススメです。

tanalog.hateblo.jp

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