たなろぐ

安く旅行するのが趣味。

独学で運行管理者(旅客)の資格を取得しました。

 平成30年(2018年)、3月4日に実施された運行管理者試験(旅客)に合格し、運行管理者(旅客)の資格を習得しました。昨年に運行管理者の基礎講習(旅客)を受けて受験資格を得てからやっと合格することができました。香川県内に基礎講習を休日に受講できる教習所が無く広島県福山市まで行ったりして大変でしたが、資格習得できほっとしています。

 今回は試験勉強のポイントについてまとめてみました。運行管理者(旅客)の資格習得を目指す方の参考になればと思います。

【運行管理者試験には受験資格が必要。】

 旅客運送業(バス会社)に勤務していない人がこの試験を受けるには基礎講習の受講が必要です。基礎講習は教習所で受けられます。ただし、全ての教習所が基礎講習(旅客)を実施しているわけではありません。更に毎週、実施されているわけでもありません。

 普通のサラリーマンにとっては結構、ハードル高いですよね。香川県に住む私がオススメする教習所は広島県福山市にあるロイヤルドライビングスクール福山です。ここは香川県から比較的近く、かつ休日に旅客の基礎講習を実施してくれます。その時のことはブログにも書いています。基礎講習を受講する教習所は全国どこでもOKです。

 基礎講習は試験日までに受講すればOK。受験申込時には未受講でもOKです。運行管理者試験の受験申込期間は短いので申込を忘れない様にして下さい。

tanalog.hateblo.jp

【試験について】

 試験の問題数:30問
 出題分野:5分野
 試験時間:90分
 合格基準:次の基準をすべて満たすこと。30問中18問以上を正解する。各分野につき最低1問は正解する。ただし出題分野の1つである「その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力」については2問以上正解すること。
 試験地:日本全国。受験地は47都道府県から選べますが、県内のどこで実施されるかは受験票が送られて来るまで分かりません。香川県では髙松テルサで実施されました。


 問題は5つの分野ごとに分けられて出題されます。各分野ごとに最低得点が定められているのが大きな特徴です。また問題数は分野ごとにバラバラに振り分けられています。

 このことから得意な分野や問題数が多い分野に的を絞って勉強するというわけにはいきません。偏り無く勉強する必要があります。少し対策しづらい試験かもしれません。

 ただ悪いところばかりではありません。良いところは試験時間に対して問題数が少ないところです。30問に対して90分という時間はかなり余裕があります。時間が無くて解けないということはないでしょう。

 合格率(旅客)も30%前後を推移しています。同じ旅行業界の資格「総合旅行業務取扱管理者」受験区分A(免除科目無)の平成29年度(2017年)の合格率が 8.8%だったことと比べると比較的習得しやすい資格といえます。

【公論出版の参考書を利用すること!】

 資格習得において大切なのは参考書選びです。運行管理者試験(旅客)の場合、必ず公論出版社が発行する参考書を選んで下さい。その理由は以下の2つ。
 ・重要事項が分かり易く整理されている。
 ・参考書とは別に過去問を解かなくていい。
 まず最初の理由についてですが、基礎講習受講時に配布されるNASVAの基礎講習用テキストと比べて試験によく出る重要事項が厳選、整理されています。私は最初、難解な基礎講習用テキストで試験勉強しないといけないのかと絶望しましたが、公論出版の参考書のおかげでスムーズに勉強を進められました。

 そんなわけで基礎講習用のテキストは試験勉強には不要です。公論出版以外の参考書はどうなのか?についてですが、そもそも運行管理者(旅客)の参考書を出している会社が少ない上、公論出版ほど分かり易いものはありませんでした。

 次の理由についてですが、公論出版の参考書は重要事項→豊富な過去問→詳しい解説、というスタイルをとっているので過去問を解かなくても合格できます。

 試験勉強をしてよくあるのが参考書を完璧に仕上げた後、いざ過去問に取り組んでみると全く歯が立たないこと。結構ありませんか?公論出版の参考書はそこら辺もよく考えられています。実際、私は参考書だけで合格できました。

 それから、問題の解答が参考書本体とは別に独立して用意されているところも気が利いています。(問題の解答を見るために参考書の前後を移動しなくて良い。)

 公論出版の参考書(旅客)を購入する時は、「旅客編」と「試験の実施時期」に注意して下さい。特に「試験の実施時期」には注意して下さい。公論出版は運行管理者試験にあわせて参考書を出版しています。運行管理者の試験は年に2回、参考書も2回出版されます。

 例えばこの記事を書いている2018年4月現在なら、次回の試験日は2018年8月26日です。そうすると「旅客」の「平成30年8月受験版」を購入する必要があります。古い方を買わないように注意です。発売日については公論出版のHPに記載されているので確認してみて下さい。

公論出版HP

【効率的な勉強方法】

 公論出版の参考書を使った場合の効率的な勉強方法について書いてみます。

 試験では全体を通して細かな語句の意味が問われます。一般人からすると同じ様な意味でも場合によってそれぞれ異なる言葉が使われるので、その使い分けには特に注意して下さい。

 例えば「一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者国土交通大臣許可を受けなければならない。」、「運送約款は国土交通大臣認可を受けなければならない。」、「営業所の名称を変更した場合、遅滞なく国土交通大臣届け出なければならない。」といった具合にどれも役所に報告するという意味では同じですが、細かく使い分けられています。

 他にも問題文に「男女で賃金において差別的な扱いが生じないよう努めなければならない」と書いてあって、「男女で賃金において差別的な扱いが生じないようにしなければならない」という正しい知識を確認する問題もあります。

 どれも細かなところまで覚えていないと判断できない問題ばかりです。漠然と問題を解くのではなく言葉の意味やカタチにもしっかり目を向けながら進めて下さい。

【勉強が苦手な人の勉強方法】

 私は勉強が苦手です。勉強が苦手な人にとってどういう勉強方法が良いか考えてみました。勉強が苦手な人の特徴として計算問題や様々な条件から答えを導き出すことが苦手ということがあげられます。私もそうです。

 5つの出題分野の内、それらが求められる科目は「労働基準法」と「その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力」の2分野です。

 具体的には問題文に記載されたドライバーの勤務体系や1日のスケジュールを読み取った上で法律違反の箇所を見つけたり、時速60kmで走行する自動車がブレーキを踏んでから停車するまでの距離を求めなければなりません。

 この様に書くと難しく感じますが計算問題は中学レベルですし、違反箇所を見つけるといっても複雑なものではないので安心して下さい。

 ただし参考書の該当部分(公論出版の参考書では4章、5章)については少なくとも3回は繰り返して下さい。3回繰り返せば充分に試験に対応できます。他の出題分野はそこそこにしてこの2分野を集中して勉強すれば私の様に勉強が苦手でも必ず合格できます。

 この記事が運行管理者(旅客)試験を受験する人の役に立ったら嬉しいです。興味がある人は是非、挑戦してみてください。