たなろぐ

安く旅行するのが趣味。

【反省・対策】総合旅行業務取扱管理者を独学で受験したら不合格になりました。

平成30年度(2018年実施)の総合旅行業務取扱管理者:試験の受験案内が発表されました。

www.jata-net.or.jp

 平成29年度(2017年)10月8日に実施された総合旅行業務取扱管理者試験を受験した結果、不合格となりました。国内旅行業務取扱管理者に合格した時と同様に独学での合格を目指しましたが、あと一歩及びませんでした。来年も受験するか迷いましたが、今まで勉強してきたのだからと思い直し、引き続きの受験を決めました。

 本当は合格して「合格のポイント」をブログに書くつもりでした。まさか不合格になってしまうとは。とはいえ不合格者なりに気づいた重要ポイントも幾つかあるので反省と対策をかねて記事にまとめてみました。

【最初に】
 この記事は国内旅行業務取扱管理者試験に合格し、総合旅行業務取扱管理者試験を受験区分E(受験科目が約款・海外旅行実務)で受験する人向けに書いています。独学で勉強することを想定しています。使用する参考書:ユーキャンの「総合旅行業務取扱管理者」*2019年版のU-CANの参考書がアマゾンに登録されました。

2019年版 ユーキャンの国内・総合旅行業務取扱管理者 速習レッスン【新運賃「ANA FLEX」等を反映】 (ユーキャンの資格試験シリーズ)

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【科目について】
 受験区分Eの受験者が受験しなければならない科目は「約款」と「海外旅行実務」です。分かり易くまとめると以下のかたちになります。総合旅行業務取扱管理者試験を実施している日本旅行業協会のHPに掲載されている試験問題とあわせてこの記事を読んでもらうと分かり易いです。
試験問題・http://www.jata-net.or.jp/seminar/exam/guide/exam.html

★約款★
問題数:30問(100点満点)
試験時間:40分
★海外旅行実務★
問題数:52問(200点満点)
試験時間:80分
*海外旅行実務は問題冊子、資料冊子の2冊で行われます。2冊の行き来が面倒です。
*どちらも合格点は60%以上です。

 海外旅行実務は5つのカテゴリで構成されています。配点は各40点×5カテゴリ=200点となります。この記事の大部分はこのカテゴリの解説です。
 このカテゴリ分けは私が独断で分けたものです。平成29年度の試験問題と対応しています。ただ、28年度や27年度の問題でも基本的には同じです。詳しくは以下の通りです。

カテゴリ:航空運賃
問01〜08
カテゴリ:パスポート、税関
問09〜16
カテゴリ:英語
問17〜24
カテゴリ:海外観光地理
問25〜44
カテゴリ:航空知識、時間計算
問45〜52

【「約款」の反省と対策】

 「約款」では旅行契約に関する問題が出題されます。約款に関しては心配する必要はありません。というのも約款は「海外旅行実務」と比べて簡単だからです。試験範囲も限られています。ですので参考書を2週程度終わらせた後、日本旅行業協会のHPに公開されている過去問を全て終わらせるだけで自然と合格点以上の点数をとれるようになります。
 間違えた問題はその都度、参考書で何故間違えたのか確認して下さい。そうすることで知識が定着します。勉強時間は限られてくると思うので約款に時間をかけすぎないようにして下さい。「海外旅行実務」が勉強のメインです。

【「カテゴリ:航空運賃」の反省と対策】

 ここからは「海外旅行実務」の内容になります。「航空運賃」では問題文と資料(別冊子)を読んで正しい運賃を選択する問題が出題されます。航空運賃はJR運賃計算と比べてルールが少ないので参考書と過去問を繰り返し解けば全問正解できます。
 問題はスピードです。海外旅行実務は問題数の割に試験時間が短いので如何に問題を早く解くかが鍵になってきます。過去問を解く際には必ず時間をはかって下さい。
 今回、私は8問中2問ミスする失敗を犯してしまいました。結果的にそれが不合格の最大の原因となったと考えています。出題範囲が広い海外旅行実務では毎年出題される基本問題を確実に正解するのが大切だということを痛感させられました。
 また、運賃計算だけでなくフライトを変更した場合の手数料、キャンセルした場合の払戻額なども見逃さずに勉強しておくべきでした。

【「カテゴリ:パスポート、税関」の反省と対策】

 「パスポート、税関」ではパスポート申請時に必要な書類を選択する問題や、海外から持ち帰った時計やバッグが課税対象(税関)になるか問う問題等が出題されます。こちらも航空運賃と同様に参考書と過去問を繰り返し解けば全問正解が可能です。
 ただ注意したいのは税関関係です。免税範囲や海外市価、課税価格、簡易税率、動物検疫、植物検疫、、、色々覚えなければならないルールがあります。過去問を解いて間違えた問題については参考書を見ながら何故間違えたのか確認しましょう。
 私の場合、このカテゴリで1問ミスしました。今後は細かなルールを再確認して勉強するつもりです。

【「カテゴリ:英語」の反省と対策】

 「英語」では英検2級程度の長文が出題されます。英語が得意か不得意かで試験の難易度は大きく変わってきます。というのも比較的対策しやすい「航空運賃」、「パスポート、税関」、そして「英語」すべてで満点をとると40点×3カテゴリ=120点となり合格点の6割に達するからです。
 英語は国公立大学やそれなりの私大の入学試験をパスした人なら悩むことはありません。恐らく楽勝に解けるでしょう。しかし、問題は私の様に英語が不得意な人の場合です。
 そういう人はどの様な対策をすべきか?ですが、「英語が不得意」と一言で言っても不得意の程度は千差万別なので万人に勧められる様な対策はありません。
 ただ試験英語は旅行に限定した長文が出題されるため旅行関係の単語を覚えることが補助的な対策になりそうです。これについては参考書にまとめて掲載されています。
 私の英語対策ですが大学受験用の単語帳、英検対策用の英長文問題集を使って勉強しています。やはり英長文を読んだ経験が少なすぎました。
 私と同じ様に英語が苦手な人で、思い切って英語を捨ててしまおう!と考える人もいるかもしれませんが、それはオススメしません。何故ならこの試験以外にも様々な場面で使用でき、汎用性も高く、他者から評価されやすい英語を捨てて貴重な時間をこの試験でしか使わない勉強に使うのは勿体ないからです。
 幸いなことに、試験の英語は設問の選択肢が日本語で書かれていたり、出題テーマが旅行に限定されている等、英検2級レベルとはいえ若干難易度が抑えられています。
 希望はあります。英語が苦手な人でも諦めずにコツコツ勉強しましょう。私も頑張ります。

【「カテゴリ:海外観光地理」の反省と対策】

 「海外観光地理」では海外の観光地に関する問題が出題されます。このカテゴリの大きな特徴として問題数が他と異なり20問、配点は1問につき2点(2点×20問=40点)という点があげられます。
 正直なとろこ、このカテゴリの勉強はほどほどでOKです。時間をかけすぎてはいけません。
 というのも難しい問題に正解しても2点しか獲得できないからです。仮にここ以外で既に合計115点獲得していたとして、合格点の6割を越えるには海外観光地理で3問も正解しなければなりません。(2点×3問=6点。これに115点を加えて121点。6割をクリア。)
 この様にコストパフォーマンスが悪いです。しかも出題範囲は航空運賃や英語と比べて広く、知っていなければ解けない問題も多いです。よって他のカテゴリの勉強をした方が効率的です。私はここに時間をかけすぎて他が疎かになってしまいました。
 対策としてよく耳にする「旅行パンフレットを読む。」ですが、これも無駄です。旅行パンフレットに大きく掲載されているような有名観光地を単純に選び出す様な問題は出題されないからです。それに観光地(パンフレット)が多すぎて非効率です。
 そういうわけで参考書に掲載されているものを覚えるのが一番の対策です。実際、参考書に掲載された問題が多数出題されています。全体的にはメキシコ、インド、カリフォルニア(アメリカ)、ハワイ(アメリカ)、オーストラリア、イギリス、中国の観光地から頻繁に出題されている印象を受けます。*あくまで印象です。

【「カテゴリ:航空知識、時間計算」の反省と対策】

 「航空知識、時間計算」では現地時間計算、所要時間計算、都市コード、航空コードに関する問題が主に出題されます。計算問題やマニアックな知識が問われ、試験終盤に位置し時間に追われるため英語と並んで難しいカテゴリです。私はこのカテゴリの得点が最も悪かったです。次点は英語でした。
 問題の例をいくつかあげます。現地時間計算問題は東京が2017年11月1日午前9時の時、次に記す都市の現地時間は何時か?誤っているものを選択せよ。といったものです。
 この問題の難しさは問題文に記された都市がどの国にあるか知らないと解けない点です。例えばコナやブリュッセルがどこの国にあるのか知らないと問題を解けません。
 ブリュッセルがある国はベルギーで、ベルギーの時差は資料(別冊子)にGMT+1と書いてあるから、、、といった具合に計算する必要があるからです。マニアックな都市が出てきた場合、難しくなります。
 それから都市コードや航空コードも数が多いため難しいです。例えば都市コードのMRS(マルセイユ・フランス)とMSY(ニューオリンズアメリカ)は混同しやすいですし、航空コードのMS(エジプト航空)やNX(マカオ航空)は知らなければ文字だけで航空会社を推測できません。
 この様になかなか手強いカテゴリです。対策としては都市コード、航空コード、国の3つを対応させて暗記する、早く確実に時間計算を行う、といったところでしょうか。私の場合、早く確実に計算を行う部分が不十分だったので現在その対策(過去問)に取り組んでいます。

【その他・遠方の人はホテルを予約する。】

 総合旅行業務取扱管理者試験は国内旅行業務取扱管理者試験とは異なり、試験開始が午前からです。平成29年度試験では11時から。試験は大都市でしか開催されません。ですので住んでいる場所によっては余裕を持って会場に到着できないことがあります。
 その可能性がある人は前日、試験地に宿泊することをオススメします。1年に1度きりの試験です。電車が遅れたり、試験会場のどの部屋に行けばいいか分からず迷ったり、長時間の移動で疲れてしまっては損です。是非、試験概要(実施地)が発表されたらすぐにホテルを予約してください。
 試験概要は例年6月後半から7月初旬にかけて日本旅行業協会から発表されます。

【その他・マークした答えを正確にメモする。】

 試験問題はマークシート方式です。問題冊子は持ち帰りできます。自分がどう解答したか問題冊子にメモしておきましょう。すぐに自己採点が出来ます。
 その際、注意してほしいのが「正確にマークする。正確にメモする。」ということです。マークする箇所を間違えないようにして下さい。問題番号とマークシートの番号を対応させて下さい。
 そしてメモも正確に。私は自己採点で合格点を越えていたものの実際には不合格でした。これは本当にがっかりします。こうならないようにくれぐれも注意して下さい。
 解答速報はユーキャンが早いです。確実性ならJTB総合研究所です。これらよりも遅くなりますが日本旅行業協会からも公式解答が発表されます。

ユーキャン/解答速報http://www.u-can.co.jp/sokuhou/index.html

JTB総合研究所/教育プレスリリースhttps://www.tourism.jp/news/education/

【最後に】 

 総合旅行業務取扱管理者試験はしっかり勉強すれば必ず合格できる試験だと思っています。とはいえ私は不合格者なので説得力がないのですが。でもそう考えて勉強しています。私の様に勉強が苦手な人も諦めずに合格を目指して一緒に頑張りましょう!